WEB MAGAZINE
0105SPの実力
腰まわりは少しのゆとりで締め付け感がない、にも関わらず裾は全モデル中最細。そのシルエットの美しさと穿きやすさで、今や0205SP、0705SPとも肩を並べる人気モデル。
|
![]() |
![]() |
1年半。
それがこの0105SPの年齢だ。弊社スタッフが現在も育成中のジーンズ。淡くはあるがヒゲも入り、フロントポケットやコインポケットの腰周りは、これぞ醍醐味という風合い。
ベルトループ
ベルトループも旧い時代のジーンズを楽しむ上の見どころだ。かつては強度の高い合成糸などはなかったため、ただの平らなループでは摩擦面が大きく、そのせいで糸切れが起きた。この糸切れを軽減する工夫として生まれたのがこの中盛りだ。ループ中央に盛り上がりを持たせることで、摩擦面を減らし、糸切れから守った。
現在では糸自体の技術が進んだこと、そしてこの中盛りのあるループを巻くには特殊なラッパ(バインダーとも呼ばれ、口金に生地を巻き込みバンド状にする)が必須であるため、コスト面などで中盛りの無いものも多い。MOMOTARO JEANSはこの中盛りが拾う、しっかりとしたアタリが趣深くまた見どころなのだ。
調和
その時代の無骨な表情が垣間見える、綿糸の風合い。ところどころにかすれ、生地全体の経年という推移によく寄り添っている。最初は派手かな?と心配した内股のピンクステッチもいい具合に枯れて風合いを増している。フロントはボタンフライのアタリが付いておりウーン、イイネェ。という具合。ジップでは実現できない色落ちというのもなんともオツだ。
生地の美しさ
そしてこの星降るような絶妙な点落ち。15.7oz、世界最特濃に染められたこの出陣レーベルならではの美しさ。わざとらしさのないシャープな色落ちが、ナチュラルにジーンズの風合いを格上げしてくれる。何か特別な装飾があるわけでもなく、自然に穿いているだけなのに、あれ…?何か違う?かっこいい、傍目にもそう思わせる力のあるジーンズ。
さて、ここまではMOMOTARO 定番ジーンズの話だ。次はナローテーパードの話をしよう。
![]() |
![]() |
撮影に際してスタッフはきれいに洗濯して貸し出してくれた。それ故生地がまっすぐになっているが、その凹凸がリアルに感じられるようなハチノス。前身部分のヒザにもアタリが及んでいる。これが、ナローテーパードか、と一驚を喫する心持ちだ。
凹凸→色落ち
色落ちとは、いかに生地にシワを作るか、ということでもある。生地のシワ、すなわち凹凸を作ることで摩擦でインディゴが剥離するところ、残るところのコントラストであるからだ。そのため、よくアタリのついた色落ちを目指すなら体にフィットした、あまりだぶだぶしないジーンズを選ぶことが大切になってくるのだが。それはキュッと、あまり余剰のない状態と同義になることが多い。
それにも関わらず、この腰回りに締め付け感のないナローテーパードは、これほどのアタリが楽しめるのだ。膝の顕著なシワなどは細身のモデル特有のものだが、それが窮屈感なく得られているというこの状況。これが、ナローテーパードの真価と言って過言でないだろう。
出陣レーベルナローテーパードは、その秀逸なシルエットはもちろんのこと、それを最高に引き立てる、そしてこれ以上なく心くすぐる、そんなアクセサリーも大きな楽しみのひとつだ。
バックポケットの2本ラインは水性ラバーペイント。のっぺりとした野暮ったいインクではなく、ジーンズが育つごとに共に掠れ、生地目が表出し、生地を抱く様子がありありと伝わってくる。
オイルを塗ることもなく、カサカサのシワシワになったシープ(羊)の革パッチ。しかしその中にも淡く浮かび上がる艶。良いモノでなければこうはいかない。
まさにこのジーンズを形成するに相応しい物たち。その全てを味わってもらいたい。
|
オックスフォードなどの短靴は、裾幅を問わないオールマイティ型。すっきり見えて、且つネイビーのようなカラーも取り入れやすい。 |
|
足首丈のブーツはこのナローテーパードと最も好相性かもしれない。ロールアップをする人もしない人も、バチッ!とキマる、絶妙な丈。 |
|
ハイトのあるエンジニアブーツなどは、物によってギリギリ被せられるものもあるが、ほとんどが裾の方が細く、ブーツの上には被せられないだろう。
|
|
11インチハイトのエンジニアブーツ。ハイトの高いブーツはインしてしまうのもアリだ。気分はアメリカン!
※ブーツのデザイン等によって、丈感や、裾が被るか否かは異なります。
|
さあ、ジーンズの季節はすぐそこだ。
人気の実力派モデル、
入手するなら、今。